摂食障害とは

Eating disorders

 摂食障害は、発症が10代〜20代の女性に多い疾患で、大きくは下に示す3つのグループに分けられます。

  1. 神経性やせ症
    特徴:低体重/太ることへの恐怖心/体重と自己評価の過度な結びつき
  2. 神経性過食症
    特徴:くり返す過食/過食を止めることが出来ない感覚/嘔吐、下剤乱用など過食に対する代償行為/体重と自己評価の過度な結びつき
  3. 過食性障害・むちゃ食い症
    特徴:くり返す過食/過食を止めることが出来ない感覚/過食の苦痛

 

発症のきっかけ

 摂食障害発症には強いストレスが関連すると言われています。また、軽い気持ちで始めたダイエットがきっかけとなり、気がつくと太ることがとても怖く感じられたり、無理なダイエットの反動で過食が止められなくなることもあります。

 

有病率と問題点

  生涯で摂食障害を発症するひとは、神経性やせ症は200人に1人、神経性過食症は50人に1人とされ、決してまれな病気ではありません。これほど身近な疾患であるにも関わらず、実は摂食障害を専門的に治療できる医療機関や医療者は非常に限られているのが現状です。私たちは、摂食障害の治療体制が不十分である理由の一端は、治療に関する研究が進んでいないことにあると考えています。

 

治療

 摂食障害は、適切な治療によって治る病気です。また、早期の治療が有効であることも知られています。治療法としては、家族療法や認知行動療法が用いられ、近年では、マインドフルネスやrTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)が治療法の候補として注目を集め始めています。